2009-05-29

気になる人

初めて会った人がどうしても気になる。
そんなこと、滅多にあるものではない。
一目ぼれっていうよりも、
ただ「気になる」というのが正しい気がする。

美紀は友達にも心配されてしまうほど、「奥手」な方だ。
35歳になって、「奥手」なんてなんの得もない。
ただ不器用なだけ。
それでもそういうことって突然やってくる。

彼のことが頭から離れない。
美術館で彼にあってから、どうしても気になる。

どんな生活をしているんだろう。
あの画が好きだって言ってたけど、
毎日仕事をしながら眺めているのだろうか。

画を描いた人のことなんて知りたくない。
調べたくもないと思っていたのに、
彼が「この画を好き」と言っただけで、
つい本屋に行ってその画家や作品の本を買ってしまった。
美紀は自分らしくないなと苦笑する。

閉館の時間になっても、なかなか帰らない美紀に、
彼は美術館の職員として、
「早く帰るように」話しかけただけかもしれない。
だから本当はあの画なんて好きじゃないのかも。

いろんな思いが、頭の中をぐるぐる回る。

もう40代くらいだろうからきっと奥さんもいるだろう。
もしかしたら、子供も2人ぐらいいたりして。
奥さんや子供にもあんな笑顔で話しているのだろうか。

彼のこと、何も知らない。

初めて会った人に、こんな気持ちヘンだ。
今どき中学生だってもっと進んでいる。

彼とどうなりたいとかそんなことではない。
ただ、彼の笑顔がもう一度みたい。
彼のことが気になる。
それだけ。




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2009-05-28

出会いは突然

美術館の中の1枚の画。
その画をじっとみていた美紀は、
閉館のアナウンスではっと我に帰った。

どのくらい時間がたったのだろうか。
時計をみると裕に30分は過ぎていた。
もう帰らなくちゃ。

そう思ったとき、「あのう、すみません。」
うしろから声をかけられた。

見れば美術館の係の人と思われる男性が立っていた。
40歳前後だろうか。
イケメンという感じではないが、
清潔感があって誠実そうな人だった。

「もう閉館です。」と言われるのかと思って、
「あ。すみません。もう帰ります。」
美紀は反射的に言って、帰ろうとすると、
「あ。違うんです。この画、お好きですか?」と言う。

とまどいながらも「ええ。」と言うと、
「僕もなんです。」彼はにっこり笑った。
笑うと5歳ぐらい若返る。
彼の子供の頃をみているかのような笑顔。

ここで画のうんちくが始まるのだろうか。
美術館にひとりで行くと、
たまにこういうことがあった。
画が好きな人はたいてい画の歴史的背景とか
その画を描いた人物を語りたがる。

でも美紀はこの画は好きだけど、
どんな人が描いたんだろうって想像はするけど、
別にそんなこと知りたくない。

彼は言った。
「この画家の作品は秋にも展示会をしますから、
またぜひお越しください。」
そして、にっこり笑った。

それだけ?
もう閉館の時間だし、
美術館の人だから宣伝もあったのかも。

家に帰ってから、今日の画のことを思い出した。
それから、彼のあの少年のような笑顔も。
思い出すと心がぽっと温まる。

あの画が巡り合わせたのだろうか。
心から離れない。


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2009-05-27

運命の不思議

その日は金曜日。
美紀は仕事を早めに切り上げて、美術館へと急いだ。

金曜日の夜は遅くまでやっている美術館が多く、
おばさんもいないし、子供もいない。
会社帰りのサラリーマンと学生が少し。
カップルやグループも少ないので、
ゆっくりと画を楽しめる。
美紀のお気に入りの時間だ。

今日の美術展は「印象派」展。

美紀は印象派の画が大好きだ。
モネ、ドガー、ルノワール・・・。
その人たちがどんな人生をおくったかなんて知らない。
その画をどうやって描いたかも分からない。
でも明るい色づかいの画をみていると、
心がぽかぽかと温まる。

美術展を一巡した後、
美紀は気にかかった画の前に戻ってくる。
その画は美術展の「目玉」でもないので、全く人はいない。
明るく濃い青色と薄い水色の空に、ぼんやりと雲が浮かぶ。
草原には花のような赤や黄、オレンジの色が混ざる。
暖かい日差しを感じる。

美紀はその画から少し離れた位置に立つ。
画のメッセージを読み取ろうとする。

100年以上も前に描かれたメッセージ。
その人はもうこの世にはいない。
でも画だけは、こうして残っている。
今、美紀の目の前にある。
この画が日本に来なければ、
こうして出会うこともできなかっただろう。
100年以上ものときを経て出会った。
その運命の不思議。

解説なんていらない。
自分の心の中でその画を感じる。

「人間なんて、小さい。人は必ず死ぬ。
だから、一生懸命生きなさい。
自分を表現しなさい。」

画はそう語りかけているように思える。

ほんの少しの仕事をして、帰って眠る。
それだけの繰り返し。

何にも不満はないけれど、
「自分を表現する」ってどんなこと?

人から人へと大事に受け継がれてきた画。
命をけずって描かれたのだろう。
その存在感は強すぎる。
美紀は、知らないうちに画の前で涙ぐんでいた。


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テーマ : 小さな幸せ
ジャンル : ライフ

2009-05-26

35歳の壁

「35歳って、ぎりぎりの年齢なんだって。」
友達は言う。

「この間、結婚相談所に行ったの。
医者とか弁護士とか高収入な男も、
ひととおり遊んでから結婚するから
女が30過ぎでもいけるらしいんだけど、
35過ぎるとね、ガクッと成婚率落ちるんだって。

いくらきれいにしてても、
35歳以上はお断りっていう男もいるから、
35過ぎると出会いのチャンス自体がなくなるよね。

やっぱ、みんな子供欲しいからさ。
男はいくつになっても、子供もてるもんね。」

結婚相談所の言うことだから、勧誘もあって、
あせらせるようなことを言っているのかもしれない。
35過ぎたからと言って子供が絶対にできない訳でもない。

でも、子供って好きな人との間に生まれるものではないの?
結婚相手って、出産適齢期を考えて探すものなの?

女だから35歳までには目途をつけて結婚。
それから、出産もしないといけないの?
それができない女は一人前になれないの?

そう言えば、この間飲み会で課長が言ってた。

「小林君、君もいい人いないの?
今は別に結婚しても子供を産んでも仕事は続けていいんだよ。
いろんな制度も整ってるしね。
やっぱり子供はかわいいからさ。」

課長は厭味で言ったわけではない。
美紀のことを嫌っているわけでも、
セクハラしたい訳でもない。
たぶん本音だろう。
それは分かった。

でも、「いい人がいない」美紀に
「子供はかわいいよ」と言われても、全然ぴんとこないし、
そのために「いい人」を探そうとも思えない。

美紀のその感覚はおかしいのだろうか。




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テーマ : 大人の恋愛
ジャンル : 恋愛

2009-05-25

恋ってしなくちゃいけないの?

「もう35なんだから婚活しなきゃ。」
と友達は言う。
美紀があまりにもマイペースなので、
心配してくれているのだろう。

でも婚活って今さら何をすればいいの?
その意味も必要性も美紀には分からない。

「今が幸せならそんなことする必要はないでしょ?」
そう言っても友人は分かってくれない。

「ばかね。いつまでもひとりじゃ老後さびしいわよ。
子供だっていつまでも産める訳じゃないんだからね。
あとで後悔したって遅いのよ。」

一度無理やり連れて行かれた合コン。
あきらかに、美紀のリズムとは違ってた。
知らない人が集まって、無理やり話をして、
盛り上がってるふり。
みんな楽しいのだろうか。

毎日きちんと働いて、
仕事が終わったらちょっとだけ寄り道をして、買い物。
家に着いたら、ご飯をつくって食べて、
寝る前にアロマを焚いて、清潔なベッドで深く眠る。

何にもなくても、ゆっくりと流れる時間。
そんな日常を美紀は愛していた。
それを無理に変える必要があるのだろうか。

友達は美紀のことを
「のんびりしてるから」と心配するけど、
たくさんの人と出会わないといけないの?
恋ってしなくちゃいけないの?
恋をしなくちゃ、幸せになれないの?



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フルタイム(不動産専門職)で働く既婚・子持ち40女。
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