2009-03-14

思い出のプロポーズ

その日は千春の38歳の誕生日。
とうとう38歳。40まであと2年しかない。

その日、夫は早めに帰宅した。
「たまには外食して、お祝いしよう。」
夫が言うので、千春もしぶしぶうなずいた。

夫が運転する車の助手席に乗る。
「どこに行くの?」夫に尋ねると、
「着いてからのお楽しみ」という。


どこに行っても楽しめるとは思えない。
どんな高価なプレゼントも千春を喜ばせられるとは思えない。
でも夫が千春を喜ばせようとしている。
千春は曖昧にほほ笑みながらうなずいた。

夫が車を止めたのは、葉山にある海辺の小さなレストラン。
千春はハッとした。
8年前、夫が千春にプロポーズした場所。
もう長い間行っていなかった。
まだやっているとは思わなかった。

あのとき座っていたテラス席へ通される。
他には誰もいない。
夫が予約をしてくれていたらしい。

あのときもそうだった。
心なしか緊張した様子の彼に‘もしかしたら?’
と一日中ドキドキしたのを覚えている。
もう30歳なのに、
「結婚」そう考えただけで舞い上がっていた。
かわいかった自分。まだ30歳。
もうここにはいない。

「無理行って場所をとってもらったんだ。間に合ってよかった・・・。」
と夫は照れ臭そうに笑った。

その笑顔は8年前と変わらない。
なんだか懐かしい。
少しだけ心が温まる。
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テーマ : 幸せなひととき
ジャンル : 結婚・家庭生活

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